少し前に「ハケンの品格」というテレビドラマがありました。資格をたくさん持っているスーパー派遣社員が、正社員のいじめにも負けず、会社のためにその能力を発揮する、というお話しです。
スキルの高い派遣社員ならば、どこへ行っても働けるのでしょうが、実際の派遣社員はいつ派遣切りに遭うかどうかわからない、いわゆる「不安定雇用」です。
製造業で働く派遣社員が、リーマンショックで次々と辞めさせられ、寮も追い出されて途方に暮れ、厚労省に「年越し派遣村」ができたのも記憶に新しいですね。

労働者派遣にはいろいろと問題も多く、こうした状況を改善するために、派遣社員を正社員にした会社に奨励金を支給する仕組みがあります。それが「派遣労働者雇用安定化特別奨励金」です。
6ヵ月を超える期間を継続して労働者派遣を受け入れていた業務に従事した派遣労働者を、その労働者派遣の期間の終了の日までの間に、無期又は6ヵ月以上の有期の労働契約を締結して直接雇い入れる場合に奨励金を支給します。

支給金額は、

  1. 中小企業で、期間の定めのない雇用で契約した場合/100万円、
  2. 中小企業で、6ヵ月以上の期間の定めのある雇用(更新有)で契約した場合/50万円、
  3. 大企業の場合は、1、2の場合のそれぞれ半額となっています。

支給は、雇い入れして半年後から1年おきに、それぞれ総額の半分、4分の1、4分の1に3分割して支給されます。派遣社員が正社員となって、会社に定着した期間が長ければ長いほど、支給額が増えていく仕組みです。
申請に当たっては、1.支給申請書、2.対象労働者雇用状況等申立書、3.派遣元事業主との間で期間の定めのない労働契約を締結していたかどうかの確認書、4.労働者派遣契約書、5.派遣先管理台帳、6.雇用契約書又は雇入れ通知書、7.出勤簿が必要です。
派遣社員を雇っていて、いずれは正規雇用に移行しようとしている会社さん、まずはハローワークに確認してみてはいかがですか。

いのしし社会保険労務士事務所

所長 中村雅和(社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー)

中小企業の労務顧問を中心に、就業規則の作成、労働相談、助成金の申請代行などが主な業務。行政や大学での講演、業界紙などでの執筆も積極的におこなっている。所長へのお問い合わせは下記までどうぞ!

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