事業内容には正確で分かりやすい表記を
〜(株)アビリティ・キューCSR室より〜

「仕事内容には『総合職』、事業内容には『冠婚葬祭業』と書いてあった。結婚式や葬儀の仕事に就けると思い応募したが、互助会の代理店で、仕事は互助会会員の勧誘だった。最初から分かっていたら応募していなかった」【ケース1】
「アポインターの募集で事業内容に『健康食品販売』と書いてあった。社内でアポイントを取る仕事だと思っていたが、別会社に出向き、別会社の社員に指示されてアポイントを取る仕事だった。入社して数日後、その別会社の社員に『向いてない』という理由でクビにされた」【ケース2】

故意に誤解を与える表記は虚偽広告となります

ケース1は、正確には「互助会の代理店」などと表記しなければならないところを、若干関連性のある「冠婚葬祭業」と表記してしまったために発生したトラブルになります。正確に表記しないことでカモフラージュする狙いがあったようですが、実際には雇用のミスマッチが発生し、トラブルにまで発展しています。もちろん、故意に誤認・誤解を与える表記は虚偽広告となります。

ケース2は、職業安定法や労働者派遣法について理解していない広告主・事業主が、業務請負という形態を取ろうとしたものの、実態的に派遣となってしまったケースです。業務請負業の場合は、「業務請負業」などと明記しなければなりませんし、派遣の場合は「一般労働者派遣業」などと明記しなければなりません。さらに、この場合は、無許可の派遣行為で、職業安定法違反にもなりかねません。もちろん、業務請負にしろ、労働者派遣にしろ、別会社に解雇権はありませんので、クビにすることはできません。

事業内容には仕事と一致した内容を表記しましょう

近年、多くの企業が、いろいろな事業を並行して経営するようになりました。ガソリンスタンドとコンビニエンスストア、カラオケボックス、喫茶店などを多角化経営しているといった会社は珍しくありません。中には、貨物運送会社が、コンビニエンスストアを始めたというケースもあります。では、この会社が、「仕事/レジ係」「事業内容/運送業」と表記したらどうでしょう。読者は全く理解することができませんね。このような場合、まずは仕事に一致した事業内容を表記しましょう。その上でなら、他の異なる事業内容を表記しても誤解を生じることはありません。

事業内容によっては、国や自治体に許可・届出等が必要な場合があります。その場合は、業務委託や業務請負でも許可・届出等が必要で、無許可で行えば、違法行為となりますので注意して下さい。求人広告においては、許可・届出番号等の確認や、広告上で明記をお願いすることがありますのでご協力お願いします。事業内容は、時間や給与などのような労働条件とは異なりますが、読者がその会社の生業を知る上で、重要な項目となっています。雇用のミスマッチやトラブルを避けるために、正確で、分かりやすい表記を心がけてください。