辞めた従業員の写真は掲載しないのが一番
〜(株)アビリティ・キューCSR室より〜

「既に辞めた会社の求人広告で私の写真が使われています。今は同業他社で働いているため迷惑しています。使用を中止してください」【ケース①】

「求人広告に掲載されていた写真の従業員が着用していた制服が着られると思って入社したのに、写真は他店のもので、募集していた店の制服は写真と異なる物だった。求人広告に騙された。どうしてくれるの!!」【ケース②】

知的財産権があるので取り扱いには十分注意

上記のように、求人広告に掲載された写真に対して、読者から苦情や相談が寄せられることがあります。求人広告では、職場の雰囲気や会社のイメージなどを伝えるために写真が使われていますが、写真には、著作権、肖像権、商標権等の知的財産権やプライバシー権が保護されていますので、取り扱いに十分注意しなければなりません。

無名な従業員にも肖像権がある

木村拓哉などの有名芸能人や、東京ディズニーランドなどの有名施設の写真が無断で使用できないことはある程度知られていますが、同様に従業員の写真も無断で使用することはできません。それは、従業員にも肖像権が発生するからです。肖像権は、日本国憲法第十三条で保護されている幸福追求権で、写真に記録される際に発生し、肖像権の持ち主である個人は、写真の公開を禁じることができます。

個人情報保護法では、個人が特定できる写真は、個人情報とされています。個人情報である以上、個人情報保護法に基づいて適正に扱わなければなりません。写真を撮る際に使用の目的を告げ、その目的の範囲内でなければ使用することはできません。

使用目的を告げて撮影した写真を掲載しよう

求人広告で従業員の写真を使用する場合は、本人に求人広告で利用する目的を告げた上で写真を撮影するか、社員旅行など記念で撮影した写真を利用する場合には撮影された従業員全員の承諾を得るかのどちらかになります。特に、辞めてしまった従業員が写真に写っている場合には、改めて本人に確認するか、本人が特定されないように画像処理するかなどの対処が必要となりますが、使用しないに越したことはありません。

イメージ写真の場合はキャプションで但し書きを

また、イメージ的に使用する写真が他社や他店の物の場合は、ケース②のようなことや、「社内が写真と全然違う」などといったクレームに繋がることもあります。求人広告の写真は、商品の写真と異なり、写真の内容を読者に約束するものではありませんが、求職者にとって、重要な情報のひとつであることに間違いありません。したがって、写真の内容が他社や他店の物、あるいは、単なるイメージ写真の場合は、「写真はイメージです」「写真は○○店の店内です」などの但し書きを明記した方が無難でしょう。