求職者がモンスター化する(前編)
〜(株)アビリティ・キューCSR室より

「求人広告を見て応募し、面接に行った。面接の際、採否が決まったら連絡すると言っていたが、1週間経っても連絡がこない。私は、不採用になったのか?」(例1)
「派遣会社っていうのがいっぱい掲載されているが、広告に載っている金額からピンハネされるって言うけど、いくら位ピンハネされるのか?」(例2)
「求人広告を見て応募したが、『担当者は席を外している』と言っていた。本当に募集する気があるのか!募集する気がないなら掲載するな!!」(例3)
「求人広告を見て応募したが、不採用になった。紙切れ一枚寄こして!不採用なら、履歴書を返すのが普通だろ!入ってないぞ!!そっちから返すように言え!!」(例4)

求人広告を初めて利用する人が増加

求人広告の内容や広告主に対して、読者から様々な苦情や相談が寄せられます。「広告と給与が異なる!」など、正当な苦情や相談が入る一方で、意味不明な質問や要求を訴える読者がここ数年、急激に増えています。
そこには、雇用情勢や経済状況の影響で、「長く務めた会社を辞めさせられて、初めて転職活動をしている」「今まで専業主婦だったが、家計が苦しくなって初めてパートを探すことになった」など、求人広告を初めて利用する人が増えているという背景があるようです。

暴言、誹謗・中傷、脅迫へと発展

例3、4のようなクレーム内容は、広告や広告主・事業主に法的な問題はありません。したがって、読者に対しては、法的に問題がないことや、「載せるな!」などという要望には応えられないことを説明しますが、まったく話を聞こうとしません。逆に、広告主・事業主の批判や媒体の批判が始まり、さらにエスカレートして、「この野郎」「てめえ」などの暴言、「馬鹿」「頭が悪い」「異常者」などの誹謗・中傷、そして、「殴り込みに行くぞ」「死ね」「爆弾しかけるぞ」などの脅迫へと発展していきます。
また、例1、2のように、求人広告の誤った利用方法や、間違った業界情報などによって、答えようのない質問を寄せる読者に対しては、正しい利用方法や、正しい業界情報を説明しますが、やはり、まったく話を聞こうとせず、最終的には、就職が決まらない愚痴・不満を延々に繰り返し、暴言を吐くに至ります。

自分の経験や認識だけが唯一正しいと思いこんでいる

上記のような苦情・相談を寄せる読者に共通していることは、無知、あるいは、間違った知識を持っているのと同時に、自分の経験や認識がすべてで、かつ、それが唯一正しいと思っているところにあります。「厚生労働省の見解では」「労働基準法では」と説明したところで、「お前が間違っているんだ!!」とまったく取り合わず、自分の経験してきたことや聞きかじったことに基づく自論を、延々に繰り返し反論します。
(後編へつづく)