「就業規則」会社の悩みのほとんどはここから出発していたりします。リスクを背負って会社を興し、歯をくいしばって業績を上げ、事業主だけでは人手が足りなくなって、従業員を雇うことになりました。で、従業員を雇えば、給料だ、年次有給休暇だ、ボーナスだ、と経営者の悩みは、事業以外にも際限なく広がっていきます。

 従業員が増えていくにつれ、給料や休暇などの説明が人により違ったりして、単なる記憶違いなのに「●●さんと言ってることが違う!」なんて苦情がきたりと、労務トラブルが目立つようになってきます。そこでようやく「そういえば就業規則ってあったなぁ」と、多忙な経営者もそろそろ危機感を持つことになります。もちろん法律でも一定の条件で就業規則の作成は義務付けられています。しかし、就業規則は「法律の義務だから仕方なく作るのか?」と言えば、専門家の立場から言えば、「そうではない!」と断言してしまったりするのです。なぜでしょうか?そもそも就業規則ってなんなのでしょうか。

 就業規則は、従業員の労働時間や休暇、休憩、給料などの労働条件が事細かく決められています。ですから、就業規則をめぐるトラブルは昔も今もとても多く、裁判例もたくさん残っています。その裁判例を基に、近年「労働契約法」という法律が作られたわけですが、その法律ではこのように明記されています。
 「就業規則を労働者の合意なしに不利益に変更することはできません」と。ただし、こうも書かれています。

 「変更した就業規則をきちんと労働者に知らせて、就業規則の不利益な変更が、誰が考えても「もっともだし、仕方ないよね」と思えるような内容であれば、一方的に変更してもいいですよ」と。

 もちろん、条文はこのような書き方ではありません。私の意訳です。念のため。

 この不況で、従業員の給料や労働条件を見直す企業が増加しています。そんな時に、従業員の合意を得ながら就業規則を変更し実行していくには、法律のみならず、判例まで熟知した専門家の手助けが必要となってきます。さらに、就業規則の作成をネットなどで手に入れた「モデル規則」を使うことも、高いリスクをもたらします。

 たとえば、病気による休職が際限なく何度も取れるようになっている就業規則は、たくさんあります。就業規則がもたらす会社のリスクは、専門家のアドバイスで容易に避けることができます。就業規則の専門家、それが社会保険労務士なのです。

いのしし社会保険労務士事務所

所長 中村雅和(社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー)

中小企業の労務顧問を中心に、就業規則の作成、労働相談、助成金の申請代行などが主な業務。行政や大学での講演、業界紙などでの執筆も積極的におこなっている。所長へのお問い合わせは下記までどうぞ!

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