大企業であれば、担当する従業員がコンピュータのソフトウエアを使って、あっという間に行われる給与計算。しかし、これが中小企業、特に10人未満の企業となると話が変わってきます。毎月毎月、必ずやってくるこの作業は、中小企業では、主に事業主自らが行っていることが多いです。

 余談ですが、事業主は従業員に、他の従業員の給料の額を知られたくないと思っています。それは、それぞれの給与の額に違いがあるからです。

 もちろん一人ひとりの仕事の成果や能力に差があるからではありますが、得てして会社に給与規定がなく、事業主の思いだけで給料の額を決めていて、他の従業員に給料の差の理由を説明できない、というパターンもあります。そうしたことを知られたくないために、事業主は、給与計算を従業員に任せることが難しいのです。

 この事態を改善するため、給与規定の作成も社会保険労務士の大事な仕事なのですが、それはまたいずれ。

 この給与計算業務というのは、当然ですが収益を生まない作業です。そのために大事な事業主の時間を無駄にし、本来得られるであろう利益を逃しています。さらに、社会保険料や雇用保険料、源泉所得税など、複雑な計算をしなければならないし、その計算が本当に正しいのかどうかも分からない。パートさんを雇っていれば、時給計算はかなり面倒。残業代や休日出勤の割増はどのくらいなのか、給料を上げたり、下げたりしたら、社会保険料の額が変わることもある、保険料率はたびたび変わるし、給料計算を間違えると従業員から苦情がくるし…。

 そこでこうした分野の専門家である社会保険労務士の出番となります。社会保険労務士は、労働分野、社会保険分野では、唯一の国家資格です。最新の法改正情報をいち早くキャッチし、法律的に正しい、そして間違いのない計算を行います。

 社会保険労務士って本当にいろんな仕事をするんですね。

いのしし社会保険労務士事務所

所長 中村雅和(社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー)

中小企業の労務顧問を中心に、就業規則の作成、労働相談、助成金の申請代行などが主な業務。行政や大学での講演、業界紙などでの執筆も積極的におこなっている。所長へのお問い合わせは下記までどうぞ!

TEL/092-980-5448 FAX/092-944-5689
ホームページ:http://inoshishisyaroshi.com/