人事労務担当者なら、常に気をつけておかなければならないのが「法律改正」。目配りを怠ると、従業員の給料計算を間違えたり、法律違反の労務管理をしてしまうことにも。実際、法改正はとても頻繁に行われています。

 身近なところでは、毎年、料率が変わる厚生年金保険料や健康保険料。しかも健康保険については、社会保険庁の不祥事も加わって、取り扱う役所すら変わってしまいました。現在は、全国健康保険協会(協会けんぽ)という組織が取り扱っていて、今まで全国一律の保険料率だったのが、平成21年9月から都道府県ごとの保険料率にかわることになりました。

 さらに頻繁に変わるものの一つに最低賃金があります。民主党のマニフェストで一躍注目されたこの「最低賃金」も、毎年見直されます。ちなみに福岡県は時給675円です(10月16日より680円に改正されます)。最低賃金の難しいところは、時給で働く人はもちろん、月給制の人にも適用されるところです。月給を時給に換算したら、最低賃金以下だった、なんてことのないように。

 また労働基準法も改正されました。平成22年4月から、時間外労働の割増賃金が一定の場合に25%から50%に引き上げられることになっています。さらに今までは1日単位でしか取得できなかった年次有給休暇も、取得促進の観点から1時間単位で取れるように変わります。育児介護休業法も改正されていますね。育児中は仕事と家庭の両立が難しく、出産後の女性が職場復帰しやすいように、企業に短時間勤務制度の導入が義務化されました。

 このように重要な法律改正が行われていますが、怖いのは、知らずに結果として法律を犯しているときです。ある日突然、労働基準監督署から指導を受けたり、従業員から訴えられてしまったり。

 私たち社会保険労務士は、常に人事労務関係の法律改正にアンテナを張り、顧問先の企業に必要なタイミングで必要なアドバイスを行っています。知らずに法を犯す、無駄なリスクとはさよならです。

いのしし社会保険労務士事務所

所長 中村雅和(社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー)

中小企業の労務顧問を中心に、就業規則の作成、労働相談、助成金の申請代行などが主な業務。行政や大学での講演、業界紙などでの執筆も積極的におこなっている。所長へのお問い合わせは下記までどうぞ!

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